ファイザーのコロナワクチン接種の有無でウイルス負荷を比較
患者:COVID-19罹患歴のない16歳以上の健康的な43548人を対象にした比較試験
介入:BioNTech/Pfizerのワクチン 30mgを 2回接種(2回目は初回から21日あけて接種)
比較対象:生理食塩水(プラセボ)2回接種
結果:ワクチン2回目を接種し7日以上経過してからのCOVID-19罹患率の検討
結果・ワクチンの効果
ワクチンを2回目を接種し7日以上経過してからのCOVID-19罹患
:1000人年あたり3.6 vs.73(介入群 vs.プラセボ群, ワクチン効果95%)
ワクチンを初回接種してからのCOVID-19罹患
:1000人年あたり12 vs.69(ワクチン効果82% )
ワクチン初回接種後から2回目接種前までの期間で罹患
:39 vs.82(ワクチン効果52.4% [CI, 29.5–68.4])
ワクチン2回目を接種し7日以上経過してからCOVID-19が重症化する確率
:1000人年あたり0.25 vs.1(ワクチン効果75%[CI,-153 to 99.5])
有害事象・副反応
ワクチン接種群の27%に有害事象あり(プラセボ群は12%)
重篤な有害事象はほぼ差なし(0.6% vs. 0.5%)
主な有害事象は注射部位の疼痛、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛、悪寒
接種することで、感染しても発病を抑えられる可能性
ファイザーの新型コロナワクチン接種の有無でウイルス負荷を比較
接種後12日以上経過した人のウイルス負荷の有意な減少を確認 SARS-CoV-2 に感染リスクは残るが、感染性は低減される可能性を示唆
研究結果
イスラエルでの接種の結果がNEJMで報告(2021.02.25)
一回目よりも二回目の接種後に、感染・発症・入院・重症化の予防効果が上昇する傾向は間違いさそうです。
死亡例もワクチン接種で顕著に減少しています。2回接種で感染阻止92%、発症予防94%、入院阻止87%、重症化予防92%
1回接種でもある程度の効果があるとはいえ、予防率が1回で6〜7割台に対して2回で9割以上なので、やはり接種は2回行うべきでしょう。
英国変異株(B.1.1.1.7)に対するワクチンの効果
英国における変異株B.1.1.1.7は、従来のウイルス株より感染力が強いとされます。
この変異株に由来するスパイク蛋白(ウイルスの表面のタンパク質)を含む偽SARS-CoV-2-Sウイルスを、ファイザー社のワクチンを接種した16名の血清を用いて中和できるか検討した研究では、16名のワクチン後の血清は,ウイルスを中和する抗体価を有していたとのことです。
●英国の予備的な結果によると、Pfizerの COVID-19ワクチンの2回接種は、B.1.1.7(イギリス株)が流行していた期間であっても、SARS-CoV-2感染および症候性COVID-19に対して非常に効果的(85~86%)であった。
同様に、感染に対するPfizerワクチンの高い有効性(92%)は、複数の変異株が流行していたイスラエル (B.1.1.7変異株による症例の割合は80%)でも観察された。
参考記事
当院の方針
神戸元町呼吸器内科・アレルギークリニックでは、5月17日よりコロナワクチンの接種を行います。
日中、夜間の長い診療時間中、できるだけ多くの市民の皆様が早くワクチンを接種出来るように致します。
4月20日より電話、ホームページで予約受け付けを開始しています。