筋肉注射って痛いんですか?
筋肉注射の説明のページにも記載していますが、コロナワクチンは筋肉注射で投与します。
筋肉注射とは、皮膚や皮下脂肪のさらに奥にある筋肉に注射を垂直に行う方法です。
結論から言うと、多くのワクチンにおいて筋肉注射の方が皮下注射と比べて実は局所の反応(痛み、腫れなど)が少ないと言われています。
Vaccine Administration. Centers for Disease Control and Prevention. at
(https://www.cdc.gov/vaccines/hcp/acip-recs/general-recs/administration.html)
実際にコロナワクチンを接種した感想
当院に勤める、COVID-19診療に実際に関わっている医師に、コロナワクチン接種を終えた後の感想を聞いてみました。
- インフルエンザワクチンのことを皆さん想像されるかと思いますが、実際に1回目に接種した時の痛みは、大袈裟でなく、ほぼゼロでした。注射されたことすらわかりませんでした。
- 接種した後の2-3日はダルさと筋肉痛がありましたが、ちょっと運動した後くらいの痛みでした。
- 21日後の2回目の接種後は、1回目と比べるとややダルさは強かったですが、普通に仕事も出来る程度でした。
- 思っていたより何倍も楽だったので、びっくりしました。
- あくまでも一人の体験談ではありますが、注射の痛みに関してはそこまで気にする必要はないと思います。
注射が痛くないようにするための医師ができる工夫は?
ワクチン接種をする三角筋などの筋肉注射では通常大きな血管はないため、予防接種を行う際に逆血確認のシリンジを引く必要はないとされています。
予防接種において、筋肉注射でも、皮下注射でも、シリンジを引くと痛みが強くなるので不利益の方が多く、米国疾病予防管理センター(CDC)の予防接種ガイドラインにも逆血確認は必要ないとしています。
General Immunization Practices. Plotkin’s Vaccines. Seventh ed: Elsevier, Inc.
習慣的に、シリンジを引く医師が多いですが…
新型コロナウイルスのワクチンを接種している医療関係者の映像を見ていると、注射している医師がシリンジを引いている様子がよく見受けられます。
当院では、ワクチン接種が開始された場合、シリンジを引かないようにすることをマニュアルに記載し、出来るだけ痛みを感じずに接種してもらえるように工夫します。
副反応としての筋肉の痛み
ファイザー社のコロナワクチン(コミナティ筋注)を接種した人に現れた副反応の報告によると、新型コロナウイルスのワクチンを接種したおよそ99万7000人のうち1回目の接種では、接種部位の痛みを訴えた人が67.7%、筋肉痛が17.2%、腫れが6.8%で報告されています。
ある程度痛みが続くことが予想されますが、それによって重症の筋肉の麻痺が生じたりする報告はされておらず、あくまでも対処方法は「日にち薬」と言えるでしょう。
当院の方針
神戸元町呼吸器内科・アレルギークリニックでは、5月17日よりコロナワクチンの接種を行います。
日中、夜間の長い診療時間中、できるだけ多くの市民の皆様が早くワクチンを接種出来るように致します。
4月20日より電話、ホームページで予約受け付けを開始しています。
詳しくはこちらのページをご覧ください。