重度のアレルギー反応の既往歴がある場合はどうすればいいですか?
ワクチン接種の禁忌は以下の通りです。
- mRNA COVID-19ワクチンの過去の投与または成分に対する重篤なアレルギー反応(アナフィラキシーなど)
- mRNA COVID-19ワクチン(ポリエチレングリコール:PEGを含む)の過去の投与または成分に対する重症度を問わない即時のアレルギー反応
- ポリソルベート(PEGとの交差反応性過敏症の可能性がある)に対する重症度を問わず即時のアレルギー反応
また、ワクチン接種で注意すべき人は以下の通りです。
- 他のワクチンまたは注射剤治療に対する即時のアレルギー反応の既往歴
- 中等度から重度の急性疾患
米国で行われた治験の中でも、アナフィラキシー反応は非常にまれです。
米国疾病対策予防センター(CDC)のレポートで,Pfizer/BioNTechのワクチンBNT162で生じた6名のアナフィラキシー・ショックについて報告されています。
ファイザー社のワクチンにも含まれる脂質ナノ粒子成分・ポリエチレングリコール(PEG)が原因かもしれないという説が浮上しており、これはモデルナ社のワクチンにも含まれているとのことです。
PEGは歯磨き粉やシャンプー,医薬品(便秘薬)などに含まれており、この抗体を有する人においてアナフィラキシー反応が生じている可能性があります。
そのため、過去にPEGに対するアレルギーが生じた事がある人は接種が禁忌とされます。
いずれにしてもワクチン接種時にアナフィラキシーに備え,呼吸,皮膚所見,消化器症状から速やかに疑い,ショックに至る前に第1選択薬であるアドレナリン,さらに輸液,酸素と対応する必要がありますが、バイタリティクリニックでは、万が一の事が起こった場合でも対応出来るよう、接種する場所に緊急セットは用意しております。
もし接種する人が以前にワクチンに対して重度のアレルギー反応を起こしたことがあったり、アナフィラキシー反応を起こした状況を経験したりしているのであれば、エピペン(アドレナリン自己注射薬)を持ち歩くことが望ましいと言えます。
そして、アナフィラキシー反応を起こしたことがあることを、予防接種の際に伝える必要があります。
そうすると,医療者らより注意深く観察しますし、エピペンや他の対応の準備もできます。
引用:米国米国疾病予防管理センター(CDC)パンフレット
こちらからもご覧いただけます。
引用:”CDC. December 30, 2020
当院の方針
神戸元町呼吸器内科・アレルギークリニックでは、5月17日よりコロナワクチンの接種を行います。
日中、夜間の長い診療時間中、できるだけ多くの市民の皆様が早くワクチンを接種出来るように致します。
4月20日より電話、ホームページで予約受け付けを開始しています。
詳しくはこちらのページをご覧ください。