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アレルギーや喘息の原因はエアコンのカビ?正しい掃除と予防の重要性

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2026,04,20

コラム

アレルギーや喘息の原因はエアコンのカビ?正しい掃除と予防の重要性

呼吸器疾患とエアコン環境の深い関係

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)や気管支喘息をはじめとする、真菌(カビ)が関連するアレルギー性気道疾患は、空気中を漂う目に見えないカビの胞子を吸い込むことで、気管支や肺に強いアレルギー反応や慢性的な炎症が引き起こされる病気です。

適切な治療を行わずに放置してしまうと、日常的な咳や息苦しさが続くばかりか、気管支の構造が破壊されて元の健康な状態に戻らなくなるなど、肺の機能に生涯にわたる深刻なダメージを残す危険性があります。

そのため、日常的な生活環境からカビを徹底的に排除するための工夫を行うと同時に、吸入ステロイド薬などを用いて気道の炎症をしっかりと鎮める治療を根気よく続けることが極めて重要となります。

一般家庭のエアコン内部におけるカビ汚染の深刻な実態と、専門業者による高圧洗浄がもたらすカビ除去の具体的な効果、さらにその効果の持続期間についての説明を今回は行います。

どのような詳細な調査が行われたか

ABPA/ABPM研究班の研究グループによって行われた研究では、真菌(カビ)関連のアレルギー性気道疾患を持つ患者さんのご自宅に実際に設置されているエアコン17台を対象に、内部のカビ汚染の状況を詳しく調査しました。

具体的には、エアコンのフィルター、熱交換器、送風ファン、吹き出し口などの各部品からサンプルを採取し、専門業者による専用のアルカリ性洗剤を用いた高圧洗浄を行う前と後で、カビの遺伝子量を測定してどれくらいカビが減少するかを比較しました。

さらに、洗浄によってきれいになったエアコンが、日常的な使用を経てどのように変化するのかを確認するため、1年後(夏の冷房シーズンを1回経過した後)の再汚染の状況についても継続的な追跡調査を行っています。

判明した驚くべき調査結果

調査と分析の結果、冷房の運転時に結露が発生しやすく湿度が高くなる「送風ファン」や「吹き出し口」の周辺において、特にカビの量が多く繁殖していることが判明しました。

しかし、専門業者による適切な高圧洗浄を実施することで、内部に潜むカビの95%以上を劇的に取り除けることが確認されました。

一方で、一度徹底的にきれいに洗浄してカビを排除しても、その後の夏の冷房シーズンを1回(期間にして約1年)経過すると、洗浄を行う前とほぼ同じレベルまでカビが再び増殖し、元通りに汚染されてしまうという事実も明らかになりました。

これは対象数が17台という限られた規模の観察研究ではありますが、エアコン清掃の確かな効果と、1回の清掃だけでは長期間の予防にはならないという限界を明確に示す非常に重要なデータです。

結論を日常の生活でどう捉えるべきか

エアコンは私たちの快適な生活に欠かせない便利な家電である一方で、その内部の構造上、どうしてもカビが繁殖しやすい多湿な環境を作り出してしまいます。

業者による徹底した内部洗浄はカビを大幅に減らすために非常に有効な手段ですが、その効果は決して永続するものではなく、1年程度で元の状態に戻ってしまうという現実を理解する必要があります。

したがって、アレルギーや喘息の悪化を未然に防ぐためには、単発の掃除で満足するのではなく、最低でも「年に1回」の定期的なプロによるクリーニングを継続して行うことが、ご自身の健康を守る上で不可欠な「治療の一部」であると言えます。

健やかな毎日のための実践的なヒント

  • フィルターは月に1回程度を目安にこまめに掃除する:自動お掃除機能が備わっていても微小なカビの胞子はすり抜けて内部に侵入してしまうため、定期的に掃除機でホコリを吸い取ったり水洗いしたりする手入れが欠かせません。

  • 冷房使用後は内部乾燥機能を積極的に使う:冷房の運転後にエアコン内部をしっかりと乾燥させることで、カビが繁殖する最大の原因となる湿気を抑え、増殖しにくい環境を作ることができます。

  • 窓を開けるなど換気をこまめに行う:換気機能付きのエアコンを活用したり、エアコンの使い始めの数分間は窓を少し開けたりすることで、室内に滞留した空気やカビの胞子を外へ逃がす工夫が大切です。

  • 最低でも年1回は専門業者による清掃サービスを利用する:家庭での一般的なお掃除では手の届かない内部の送風ファンや熱交換器の汚れを落とすため、アルカリ性洗剤を用いたプロの高圧洗浄を定期的に依頼することが推奨されます。

  • 咳や息苦しさなどの違和感があれば早めに医師に相談する:症状の出方や、生活環境に応じた適切な対策には患者さんごとの個別性があるため、少しでも不安な症状があれば自己判断せずに医療機関を受診してください。

最後のまとめ

エアコン内部に知らず知らずのうちに潜んでいるカビは、喘息やアレルギー症状を気付かないうちに悪化させてしまう隠れた大きな原因となります。

今回の研究が明確に示している通り、日々のこまめなフィルターのお手入れや乾燥運転に加えて、プロの技術による年1回の内部洗浄を習慣づけることが、ご自宅の空気を清潔に保ち、健康な呼吸を守るための鍵となります。

もし、エアコンを使い始めてから咳が止まらない、息苦しいなどの気になる症状が出た場合は、決して一人で悩んだり自己判断で放置したりせず、当院のような専門の医療機関へお気軽にご相談いただき、あなたに最適な治療と環境整備の計画を一緒に立てていきましょう。

【引用】 Shiraishi Y, Harada K, Maeda C, et al. A method to evaluate and eliminate fungal contamination in household air conditioners. Indoor Air, 2023, p.1-10. (オンライン).

本記事の監修

この記事は神戸元町呼吸器内科アレルギークリニックが記載しましたが、エアコンクリーニングに関することは、エアコンクリーニング業者のKテックさんに監修していただいております。

当院のエアコンも、今年もこの業者さんにクリーニングしていただきました!

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