インフルエンザと小児の「異常行動」—家庭でできる見守りと受診の目安

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2025,11,19

コラム

インフルエンザと小児の「異常行動」—家庭でできる見守りと受診の目安

先日、インフルエンザにかかったお子さんの「異常行動」に関する報道がありました。

ここでは、家庭での見守りのポイント、受診の目安、そして予防接種について、要点をわかりやすくまとめます。

「異常行動」って何?

インフルエンザの経過の中で、一時的に意味のない動きや発言、急に走り出す・飛び出す、興奮して手がつけられない、呼びかけに反応しにくいなどの様子が見られることがあります。

以前は抗インフルエンザ薬の副作用によってこのような異常行動が生じるのではないかと考えられていましたが、現在は、抗インフルエンザ薬(例:タミフル)そのものが直接原因ではなく、感染に伴う脳の一時的な変化や高熱などが関係して起こると考えられています。

多くは短時間でおさまりますが、転落や飛び出しなど思わぬ事故につながるおそれがあるため注意が必要です。

まずは「ひとりにしない」—自宅療養中の見守り

  • 発熱初期は保護者の目の届く環境で休ませましょう。

  • ベランダ・窓・玄関の施錠を確認し、段差や階段、刃物など危険物から遠ざける工夫を。

  • 夜間もできれば同じ部屋で就寝し、寝ぼけて徘徊しないか様子を見ます。

  • 解熱剤や処方薬は用法・用量どおりに。アルコール摂取は厳禁です。

すぐに受診(または救急要請)すべきサイン

次のような場合は、ためらわず医療機関へ。迷ったら電話で相談できる窓口(小児救急電話相談 #8000 など)も活用してください。

  • ぐったりして顔色が悪い/呼吸が速い・苦しそう

  • 呼びかけへの反応が乏しい、意識がもうろう

  • けいれんを起こした、または嘔吐を繰り返す

  • 水分がとれない/おしっこが極端に少ない

  • 胸やお腹が強く痛い、激しい頭痛 など

治療薬についての考え方

  • 抗インフルエンザ薬は重症化の予防や症状期間の短縮に役立つことがあります。対象や使い方は年齢・持病・流行株で異なるため、医師の説明に沿って使用してください。

  • 服用の有無にかかわらず、異常行動のリスクは“発熱期”に注意が必要です。薬を中止したから安全、というわけではありません。

回復後の予防:未接種ならワクチンを

まだ今季のインフルエンザワクチンを接種していない場合回復後にあらためて予防接種を受けることをおすすめします。

  • 体力が戻り、発熱や強い症状がなくなってから医師と相談して接種時期を決めましょう。

  • ワクチンは重症化のリスクを下げる効果が期待できます。家族内での流行予防にも有用です。

ご家庭へのチェックリスト

  • 発熱初期はお子さんをひとりにしない

  • 窓・ベランダ・玄関の施錠と室内の危険物の片付け

  • 水分補給(経口補水液など)と休養を確保

  • 受診の目安を家族で共有(上記の“すぐ受診”サイン)

  • 回復後は予防接種の計画を確認


さいごに

インフルエンザの「異常行動」は、多くが一過性ですが、事故につながらないための見守りがとても大切です。様子がおかしい、心配だと感じたら早めに医療機関へ相談してください。

予防接種や手洗い・咳エチケット、十分な睡眠など、日頃の予防もあわせて行いましょう。

当院では発熱患者さんの診療も行っております。

ただの風邪症状かな、と思うくらいでも、受診していただいて結構です。

お気軽にご連絡ください。

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神戸元町呼吸器内科・アレルギークリニック

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